私たちゲームを作っている人間が、寝る間も惜しんでハマってきた「人生で一番好きなゲーム」について、その魅力や開発者目線での気づき、そしてゲームから得た学びなどを熱く語っちゃいます!🔥
私が時間も忘れて没頭し、今なお愛してやまない、あのPC向け”沼”ゲーについて、語り尽くさせてください…!
Hiroさんが選ぶ「人生で一番好きなゲーム」とは?🤔
今まで色々なゲームで遊んできましたが、一番と聞かれたら、ニュージーランドのGrinding Gear Gamesが開発・運営している『Path of Exile(パス・オブ・エグザイル)』ですね!
基本プレイ無料のオンラインアクションRPGで、ジャンルとしては「ハックアンドスラッシュ(ハクスラ)」に分類されます。もっと有名なタイトルで言うと、ブリザード・エンターテイメントの『Diablo』シリーズに近いタイプのゲームです。ダークなファンタジー世界で、ひたすら敵を倒してキャラクターを強化し、レアなアイテムを求めてダンジョンに潜る…というのが基本的な流れですね。

どんなところが好きですか?ゲームの魅力を教えてください!
大量の敵をばっさばっさなぎ倒していく戦闘そのものの爽快感やアイテムのレアドロップを狙ったトレジャーハンティング要素はもちろんのこと、個人的にはキャラクタービルドの幅広さが特に好きな部分です。
キャラクターのレベルを上げることでそのキャラクター専用に用意されたスキルに対してポイントを振ることが一般的ですが、このゲームはスキルポイントを割り当てることで有効化できる小さなノードと呼ばれる点の集まりで構成された「スキルツリー」が用意されていて、全キャラクターはこの巨大なツリーを共通して使用します。(ファイナルファンタジーXをプレイしたことがある方であれば「スフィア盤」のイメージ)

そして、はじめに選択したキャラクターによってこの巨大なツリーのどこからスタートするのかが決まります。
ノードにはざっくり「物理攻撃力アップ」「雷属性の攻撃力アップ」「防御力アップ」のように、攻撃的・防御的問わず何かをシンプルに強化したり、「攻撃が絶対命中するけどクリティカルが出なくなる」など、デメリットはあるが特殊な効果をもたらすなど、挙げるときりがないくらいには様々な個性を持ったノードがあります。そしてどのノードを取得しながらツリーをどう進んでいくかの組み合わせが無限大にあります。
自分のプレイスタイルはもちろん、使いたいスキルを主軸に考えてみたり、自分の好みにキャラクターを細かくカスタマイズできるのがユニークな点であり、このゲームの好きなところです。
ゲームを作っているからこそ、見てしまうポイントはありますか?
ゲーム開発に携わっているからこそ、PoEをプレイしていて「うわ、これ面白い!」「めっちゃ悔しい!」「達成感すごい!」みたいに、良い意味で感情が大きく動いた瞬間があると、「なんで今、自分はそう感じたんだろう?」って、つい分析してしまう癖がありますね(笑)。
例えば…
- 「このスキルを取ったことで、できることが一気に増えて楽しくなったぞ!」
- 「偶然ドロップしたこの装備、今のビルドとめちゃくちゃ相性良いじゃん!ラッキー!」
- 「昨日まで全然歯が立たなかったボスが、スキル構成や装備をちょっと変えただけで倒せるようになった!やった!」
…など。こういう「プレイヤーが楽しく感じる瞬間」の構造や要因を分析して、「自分が今作っている(企画している)ゲームにも、これと同じような『気持ちよさ』や『成長実感』を、どうにかして組み込めないかな?」と考えてしまうのは、もはや職業病かもしれませんね。😅
ゲームから得られた学びはありますか?
ざっくり一言で言うならば「ゲーム性に適度な自由度を設ける」でしょうか!
ユーザーがゲームをプレイしてクリアするまでの間に学びがあり、その結果プレイスキルが向上してどんどん上手くなっていく自分を感じられるような体験が用意されていることが、ゲームを継続的に楽しんでいくうえで重要な点の一つだと思いました。
言われてしまえば当たり前ではあるのですが、自分でゲームを企画し体験を作りステージを構成し実装していくと、意外とこの視点が抜け落ちているなと感じることがままあります。
例えばパズルゲームでゲームスタートからクリアまでのピースの動かし方が1通りしかなくプレイの過程に工夫ができないゲームの場合、数回プレイしてしまえばそのゲームのほぼすべてが理解でき、その先に待っている体験も同じようなものなのだろうなと想像してしまいます。
もちろん子供向けのパズルなどでは成立していますし親しまれてもいるのですが、大人が何日も熱中してプレイし続けるほどのものかと言われると難しいと感じますし、実際そのようなパズルゲームがハイカジとしてランキング上位をキープしていた例はあまり見かけません。

その人なりの小さな仮説や検証が実施できるような程よく自由度のあるプレイグラウンド、その結果としてユーザーによって違ったプレイスタイルが確立され、そのプレイスキルを用いてクリアできたときの達成感やプレイスキル向上を感じてもらえるような、ある程度の自由な過程を吸収できるステージ構成とクリア条件・ゲーム性が大事な要素だと感じました。
Path of Exileはこの点自由度がありすぎて、さすがにある程度戦略の指針となるレールがないと、このままハイカジに落とし込むというのは難しいのですが(笑)
極端な例だからこそ本質が際立って見えやすく、上記の学びに繋がりました。
普段のゲームのプレイ時間はどのくらいですか?
実は、純粋に趣味として楽しむ目的では、普段あまりゲームをプレイする時間は取れていないんです…。ただ、PoEの大型アップデート(新リーグ開始)が入った時だけは別! その期間は1日2~3時間くらい、集中的にプレイすることはありますね。新しい環境で、また新しいビルドを考えるのが楽しくて!。
これから遊びたい、もしくは遊ぶ予定のゲームは決まっていますか?
今回紹介した『Path of Exile』の続編、『Path of Exile 2』。これが今からめちゃくちゃ楽しみで…!🔥 グラフィックもシステムも大幅に進化するようなので、リリースされたら絶対にプレイしたいと思っています!

まとめ:あなたにとっての「一番好きなゲーム」は何ですか?😊
Hiro編『Path of Exile』、いかがでしたか?😊
単なるハクスラの爽快感だけでなく、無限のビルド自由度、そしてそこから開発者として得た「ゲームデザインにおける自由度の重要性」という深い学び…。HiroさんのPoEへの熱い想いが伝わってきたのではないでしょうか?✨
「適度な自由度」がいかにプレイヤーを惹きつけ、熱中させるか、私たち開発者も常に考えていかなければならないテーマですね。
皆さんも、ご自身の「人生で一番好きなゲーム」について、「なぜ好きなのか?」「どんなところに魅力を感じるのか?」「そこから何か学んだことはあるか?」など、改めて考えてみると、面白い発見があるかもしれませんよ?🤔
さて、次回はどのスタッフが、どんな推しゲーを熱く語るのか…? どうぞお楽しみに!👋